WAWON’s blog

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【ハースストーン】コアセットに関する感想

 

来シーズンから基本・クラシックセットに変わるセットとして登場するコアセットについて、2/26に全カードが公開されましたので、その感想を書きます。画像や基本的な情報は省略しますので、そこは公式サイトや情報サイトを参照してください。

 

 

 

 

1.全体感

筆者が感じたポイントは以下のようなものだった。

 

・役に立たないカードは調整かセット落ち

 「チョー」を始めとした役立たずの中立レジェンド達。「シルバーバックの長」や「戦のゴーレム」といった、今となってはスタッツの悪いカード、パラディンの1マナ呪文のような使い勝手の悪いカード、といったところがセット落ちした典型だろう。一方で、シャーマンのオーバーロードが緩和されたりと、スタッツさえ良ければ良カード、面白いカードだろうというのはバフされた。「魔力喰らい」の体力が4→8になったのも、呪文で+2/+2の効果が面白いからだろう。調整されずにセット落ちしたカードは、バフすると別のカードと被るからだろう。例えば「鉄毛のグリズリー」はバフすると、「獰猛なサル」になってしまう。低スタッツ挑発が軒並いなくなったのは、上位互換カードが多いからだ。

 

・再録したカードは、オーバーパワー(OP)ではないが、分かりやすく、縁の下の力持ち的な働き

 再録されたカードは、バフされたりしたが、基本的に悪さはしないが入れておきたいカードだろう。例えば、「有徳の守護者」や「おしゃべりな本」、「墓荒らし」といったように、とりあえずテンポで出しておいてOKなカード達だ。また、今まで中立にはいなかった3//3/4の使いやすいスタッツのカードとして「クモ戦車」が追加された。個人的には、「悪夢の融合体」が追加されると、各種種族シナジーの基礎として良いのではないか?と考えていたが、それだとOPになってしまうということなのだろう。

 

・悪さをするカードや、特定の状況でOPなカードもセット落ちしたが・・・

 悪さをしているカードはこれまでもスタン落ちしていったが、ほぼ一掃された感じがする。「クエスト中の冒険者」、「エドウィン」、「アントニダス」、沈黙系カード、「アレクストラーザ」等だ。一方で、なぜか「ガジェッツァンの競売人」が残留しており、ここだけは疑問を感じずには入られない。さすがにミラクル系は冒険者エドウィンを抜けば足りると考えたのだろうか?

 

・発見は抑制気味

 今まで基本・クラシックには発見がなく、頑なにランダム生成カードばかりだった。生命奪取、急襲といった汎用的なカードはコアセットに入ると思っていたが、開発者の「発見は抑制していきたい」発言もあり、発見は登場するか微妙だろうなと思っていた。結果的には「追跡術」、「品種改良者」、「イセリアルの召術師」、「影の中にて栄えん」の4枚が発見となっている。ただし、「追跡術」と「影の中にて栄えん」はデッキから発見だから、サーチカードに近いことを考えると、発見はかなり抑制気味に採用されたと考えて良いだろう。筆者は、低コスト発見によるリソース確保の連発と1ターンのプレイ時間の長期化が嫌いだったので、これは朗報だ。(「魔術のタネ」から「魔力喚起」を使って発見カードを生成して更に発見などは最悪に思っている)

 

・突撃は嫌い

 今回は突撃カードの多くが削除された。特に中立は全滅しており、セット落ちするか急襲に代わっている。突撃カードは新録も含めて4枚あり、いずれもクラスカードかつレジェンドだ。突撃というワードがかなり特別かつプレミアム感が強いことが分かる。正直ここまでやるとは思っていなかったが、中立に突撃がいると、クラスに関わらずバーストダメージを出せるので、クラス特性を際立たせるために嫌がったのだろう。

 

・沈黙も嫌い

 沈黙カードも多くが採用されなかった。それはクラスカードでも例外ではなく、敵を沈黙できるのは、中立の「鉄嘴のフクロウ」のみなってしまった。ということは、他方で断末魔や挑発が生きる機会が多くなるということだろう。(正確には、プリーストの「意志収束」も敵を沈黙できるが、体力+3してしまうので、沈黙デッキの味方限定となるだろう。)

 

・顔面系はマイルドに

 顔面に直接飛ぶカードが少なくなって、バーストダメージが出しづらくなった。例えば、メイジは「ファイボ」は残ったが、「フロストボルト」は無くなった。シャーマンは、「ライトニングボルト」は残ったが、「溶岩爆発」は無くなった。全くできなくなった訳ではないところが喧嘩両成敗というか、絶妙な調整なのだろう。

 

 

2.クラス別にいくつかの感想

 

ドルイド

 ドルイドはマナ加速、選択という特性は維持しつつ、使われないカード(「星の炎」等)や悪さをするカード(「月の炎」、「獰猛な咆哮」等)を排除し、代わりにトレントを中心としたトークンを強化したイメージ。「魔法のワタリガラス」や「造園」は取り合えず出しておけるカードとして優秀だろう。「滋養」が5マナに戻らなかったのは悔やまれる。

 

・ハンター

 ハンターは弱体化したのではないか?優秀な3マナ(「猟犬を放て」、「殺しの命令」、「獣の相棒」、「イーグルホーン・ボウ」)が無くなったのは痛い。「サメグマ」が再録されたり、「サバンナハイメイン」が残ったことから、顔面を直接狙うフェイス系ではなく、テンポで押していくミッドレンジ型に変換しろということなのだろう。一方で、「品種改良者」や「凄まじき狂乱」といった面白みのあるカードが入っており、今までのシンプルだが多様性に欠ける戦い方からの脱却も推奨されているのだろう。

 

・メイジ

メイジは「ミラーイメージ」、「フロストボルト」、「フロストノヴァ」、「ブリザード」が無くなる等、遅延がしにくくなった、「フレイムストライク」は強化されたが、「動物変身」も無くなり、相手の盤面を遅延させつつ、自分がバーストダメージを出す、といったいやらしさが無くなった。コアセットは原則的に分かりやすさ重視だと思うが、レジェンドの「ガーディアン・エイグウィン」だけは分かり辛いのが不思議。あと、なぜかヒロパシナジー強化もある。攻撃的な秘策が入るかと思ったが、そうでもなく、全体的に特性がマイルドになった一方で、方向性が見出しづらいだろうなと思った。

 

パラディン

 パラディンは基本・クラシックにゴミカードが多く、なんとか各拡張のOPカード達で生き延びていた感があるので、この再編成は嬉しい。「有徳の守護者」の再録はグッドだし、「平等」・「聖別」・「銀剣」といったトレードマークのカードは残り、秘策も良くなった。秘策については、「身代わり」が残るのは順当で、「救済」が当落線上、それ以外は落ちると思っていた。再録されるなら、「救済」の代わりに「高飛びコドー」、次に「競争心」か「仇討」のどちらかで、「自動防衛マトリクス」も良いが、「身代わり」とダブるから無いかと思っていた。結果的には「仇討」が再録となった。個人的には「高飛びコドー」が好きだったが、どちらにしろ秘策の質はかなり改善された。後、新兵シナジーがコアセットに入ってきたのは意外だ。パラディンのヒロパはあまり強い方ではないので素直にうれしいし、毎度の拡張で中途半端に新兵シナジーを推さなくて済むのは、拡張セットの質の向上にも繋がるだろう。一方で、どのシーズンでも新兵デッキがいるような感じになると、コアセットのローテーションで落ちてしまうだろう。

 

・プリースト

 プリーストは良くわからない。泥棒要素は薄れたが、かといって、何かキーとなるものがあるのだろうか?呪文特性に神聖と影が多いので、毎拡張でそれを生かしていくのだろうか?

 

・ローグ

 ローグも顔面に対してマイルドになったのと、ミラクル要素が薄くなった。てっきり、「凶悪なる一撃」が落ちると思っていたが、「腹裂き」が落ちてしまった。「腹裂き」は顔面にも除去にも使える優秀カードだったので、これを残して他のカードを落とすと思っていたのに。盤面の除去は「暗殺」を使ってくれということかもしれないが、「ナイフの雨」、「昏倒」が無くなるなど、盤面除去が弱くなっているのが気になる。よりテクニカルになった気がする。まぁ自分はあまりローグを使わないので、マイルドになってくれるのは嬉しいが。

 

・シャーマン

 シャーマンはオーバーロードが緩和されたり、「見習い稲妻使い」、「荒ぶる雨雲」といった使いやすいカードの採用、かつ今までも採用されていたカードは残留が多いなど、かなり優遇されているように思う(「大地の衝撃は惜しい」)。「ワンド職人」や「ファイアハート」先生から入手する呪文の質も良くなるだろう。

 

ウォーロック

 ウォロは、ズー、コントロール、破棄といった特性がバランス良く配置されており、今後もあまり使い勝手が変わらないだろう。「ヴォイドウォーカー」は惜しかった半面「ジャラクサス」の強化は嬉しい。

 

ウォリアー

 同じことを言うが、ウォリアーも顔面に対してマイルドになった。「コルクロンの精鋭」や「内なる怒り」、「狂瀾怒濤」が無くなったのがその象徴だ。「シールドブロック」は無くなったが、「シールドメイデン」が再録されたし、少しコントロール寄りになった気がする。急襲カードは採用されると思っていたが、てっきり3/3/3の「狂犬病ウォーゲン」か「民兵指揮官」が採用されると思っていたが、急襲付き4/5/4という高スタッツカードが新録されたのは意外だった。

 

・中立

 中立は全体感と似たような感じになるのし、個別カードの話をするとまた長くなるので、いくつかに絞るが、まさか「キングムクラ」と「センジン・シールドマスタ」が残るとは思わなかった。4/4/5挑発だと「チルウィンドのイエティ」が必要ないし、挑発付バニラスタッツのミニオンはコアセットの中立には入れませんよということなのだろう。「眠れるドラゴン」はいても良いが8マナでも良かったのではないか?

 

・デーモンハンター

知りません。

 

最後に

 

改めて見てみると、突撃、沈黙、顔面にダメージが飛ぶカードの削除により、環境が遅くなる印象だ。今後は挑発や断末魔ミニオン等出したターンには仕事ができないカードも輝く機会が増えるだろう。また、いくつかのクラスで、過去の拡張で中途半端に推してきたシナジー(新兵、トレント、急襲等)をクラス特性でコアセットにも落とし込んだと思われる。どちらも改善だと思うし、今後の新拡張の質も良くなる期待も上がる。次シーズンからのハースストーンが大いに楽しみになるのは確かだ。今回はそれが再確認できた。