ハースストーンの事前評価を初めて1年半くらいしていますが、必ずリリース1か月をめどに振り返りをして、実際に事前評価が当たっていたかどうかを確認します。勿論使われると思ったのに使われなかったカードも沢山ありました。ただ一方で、リリース1か月後程度では使われていなかったのに、ある時から使われるようになったカードを複数存在します。今回はそんな中で、私の印象に残ったカードを9つ紹介します。
注意点として、リリース1か月後では使われなかったことは記録で分かるのですが、使われている時の採用率がどの程度かは記録がありませんので、そこは印象になってしまいます。その点はご了承ください。
ちなみに私は事前評価は☆1~5で評価していて、135枚を27枚ずつ均等に分けています。そのため、☆を見ればそのカードが上位の採用率か下位の採用率かが分かります。
1.景品横取り野郎
登場セット:ダークムーン・フェアへの招待状
振り返り時の採用率:☆2
私がこの記事を書こうと思ったきっかけのカードです。このカードは事前評価で☆5にしていましたが、結果は☆2でした。ミニ「SI:7諜報員」であり、顔には飛ばせないけど、コストが軽いので除去に便利だろうと考えたのです。でもなぜか結果は☆2。☆2だと、たまにニッチなデッキで見る程度です。もう記憶が無くて、なんでリリース1か月後にこの結果だったのか分かっていません。確かにその後ダークムーン・レースで流行った武器ローグでは使われませんでしたが、ダークムーン・フェアで使われなかった理由が判然としません。ガラクロンドなり、ペテンなりテンウーなり、コスト踏み倒しと軽い呪文は当時からあったわけで、このカードが採用される余地はあったはずです。誰か分かったら教えて下さい。次のグリフォン年では1年を通してローグに採用されていたカードと思います。コアセットの採用でローグは盤面除去が弱くなった中で、ともすれば大型ミニオンも1マナで倒せるこのカードは重宝しました。
2.バックファイア
登場セット:ダークムーン・レース
振り返り時の採用率:☆3
このカードは登場時も☆3なので使われていなかったわけではないですが、なんといっても次年度のクエストデッキとの相性が抜群に良かったのです。自傷して、3枚ドローして、ミスリルロッドを1発で効果発動させるという3拍子揃った優秀なカードとして、クエスト登場後のグリフォン年で大活躍しました。
3.砥石の手斧
登場セット:慟哭の慟哭
振り返り時の採用率:☆1
海賊クエストウォリアー必須のカードがなんと登場時は☆1。事前評価時はコスパが良いので☆4にしていましたが、全く使われませんでした。当時のウォリアーは開発推しの逆上ウォリアーが失敗して、急襲ウォリアーがニッチな人気がある程度だったと記憶しており、急襲ウォリアーで採用されないこのカードの☆は低かったです。ところがストームウィンド環境以後、最初のクエスト達成時にドローして、しかも「ブラッドセイルの略奪者」でコストを下げておけば達成と同ターンに装備可能、しかもその後の「デッドマイン」で登場した「デファイアスの砲手」にもつながるという超優秀カードとして君臨しました。クエウォリ自体がストームウィンドリリース直後はそこそこ程度の人気でしたが、その後のカードバフ措置で一躍低ランク帯の大人気デッキになったのも記憶に新しいです。
4.ナールの欠片
登場セット:風集うストームウィンド
振り返り時の採用率:☆2
今やプリーストのカードで採用率2位のこのカードも登場当初は使われませんでした。1マナで敵全部を沈黙できて、しかも交換可が付いているので、要らない場面が多くなりがちなテックカードの欠点も補うものでした。現状の使い方でも、最初は交換可で、後半に沈黙で使える非常に優秀なカードです。ただ、これまた最初は使われませんでした。ストームウィンド環境ではプリーストの使用率自体が低かったように記憶していますが、その中でも影プリの使用率が高く、このカードが使われるであろうコンプリやクエプリが奮わなかったのが原因でしょう。加えて、ストームウィンド環境まで、メイジを始めとしてミニオンを出さないデッキが多く、このカードの利用価値が薄かったのもあると思います。
5.ノール叩きのハンマー
登場セット:ダークムーン・フェアへの招待状
振り返り時の採用率:☆2
こいつはもともとの性能は良いものでしたが、登場当初は進化シャーマンの全盛期で、「金網デスマッチ管理係」で引いてくるカードが「ボグスパインナックル」1択だったのが採用されなかった原因でしょう。次年度のグリフォン年になってエレメンタルシャーマンが主流になってからは必須級の採用で大活躍しました。
6.十面相のマエストラ
登場セット:風集うストームウィンド
振り返り時の採用率:☆1
これは例外的ですね。もともとネタカード扱いされていましたが、「烈戦のアルタラック」環境で、実は変身している間はローグカードが他のクラスのカードと判定されることから、「ワイルドポーのノール」や「二重スパイ」を最速で出せるようになり、大活躍しました。コントロールデッキも増えて、クラスを偽装するメリットも増えたのも良かったですね。ただ、それも一瞬の輝きで、「ワイルドポーのノール」がナーフされたらパタリといなくなりました。
7.大魔獄のグレイヴ
登場セット:烈戦のアルタラック
振り返り時の採用率:☆2
このカードは、武勲持ちですし、デモハンはダメージを調節しやすい=武勲も発動させやすいということで、事前評価は高くしましたが、登場当初は使われませんでした。その年のデモハンがアグロが振るわず、後半はとにかくカードをシャカシャカドローしまくるデッキばかりだったせいだと思います。最近になってやっとアグロデモハンがトップデッキとなり、大復活を遂げました。
8.氷結バックラー
登場セット:烈戦のアルタラック
振り返り時の採用率:☆2
登場当初から「氷盾粉砕破」と同時使用が前提のような呪文で、実際そうっだのですが、アルタラック環境のウォリアーがほぼクエストウォリアーだったため、コントロール向けのこのカードは使われませんでした。一方、現県境ではクエストがナーフされ、コントロールの使用率が上がっていますから、よく見かけるようになりました。
9.市税
登場セット:風集うストームウィンド
振り返り時の採用率:☆2
非常に地味で、私も最初事前評価で☆を高くしたのを後悔していたのですが、平等の2マナ化という恩恵と、コントロールパラディンの復活という僥倖を受け、奇跡の活躍を見せています。こういう地味なカードが活躍するのは驚きですね。
総評
全体的に思うのは、決してこれらのカードは効果として弱くないのですが、リリース直後の環境に合わなかっただけだということです。どのカードも単体でそれなりに強かったり、特定のデッキでは活躍できるものでしたが、合うデッキが無かったために、活躍できなかっただけです。ということは、やはり採用率の高いカードを予想するには、どのデッキが活躍するのか予想することが大事になるということが非常に大事ということでした。そういう意味だと、結構自分の事前評価は、そのデッキが活躍するなら使われるだろうということで、これらのカードの採用率を高めに予想している場合が多いのですが、やはり流行するデッキの予想を間違える場合が多いということでしょう。