今回は1/22に開放されるダークムーン・フェアへの招待のミニ拡張セットである「ダークムーン・レース」の事前評価を行います。カテゴリとして本家のダークムーン・フェアへの招待と分かれるのか分かりませんが、今回は別物として扱います。
エンジンをかけろ、「ダークムーン・レース」アップデートセットがスタートだ! - ハースストーン (playhearthstone.com)
評価基準
①評価基準は、ハースリプレイでのデッキの採用率とします。ランクを☆で5つに分け、全カード35枚のうち、デッキ採用率の上から5つずつを☆5~1で評価します。
③新拡張が開始されてから1か月程度をめどに、実際のデッキ採用率を取得し、当たっていたかどうかを振返り、予想との差異を考察しようと思います。ナーフが決まったらその直前で振り返る可能性があります。振り返りの点数は、☆がぴったりで3点、1つ外しが2点、2つ外しは1点、3つ外しは0点、4つ外しはマイナス1点にします。
ちなみに、筆者の実力は1月にやっとダイヤの10に初めて行った程度です。
基本的な評価軸
今回はミニ拡張で枚数が少ないこともあり、完全に新しいコンセプトのデッキが生まれるとは考えていません。①既存のデッキにすんなり入るか?②今まで実力不足であったデッキを補強してデッキパワーを上げるか?の2点が基本的な評価軸です。
クラス別評価
デュアルクラス
フェルファイアの射手 ☆5
最近のハンターは「3匹がキル」が強いので、テンポを維持しつつ、ヒロパが打てるので使えると思う。また、デモハンの場合は、1ターンにバーストダメージを出す傾向にあることを考えると、トータルで1コスト余計にかかるこのカードはハンター程は使われないだろう。一方で、2マナ帯が手薄気味でもあったので、1ターン目にバトルフィーンド、2ターン目にこのカードを出しつつ、相手の体力1ミニオンを倒しておくようなテンポプレイが期待できる。なお、ツアーガイドを追い出すほどではないと予想。
伸縮自在ポーチ ☆2
マナはある程度操作できるとはいえ、中立ミニオンも入ってしまうとなると、プールが広すぎて欲しいカードは手に入らないだろう。
導き ☆5
ドルイドでもシャーマンでも呪文はあって困らない(シャーマンは外れが多いが)。伸縮自在ポーチと異なり呪文指定なのも良い。軽いオバロも、シャーマンでは荒々しい嵐、ヴェッシーナや大叢雲等の攻撃的なシナジーに繋げられる。
封印されしフェニックス ☆4
メイジの場合、攻撃力が大幅にアップする。後述の氷河のレーサーと、フロストボルトを合わせれば、1ターン中に顔面にかなりのダメージを与えられる。例えば2枚こいつを使って、休眠が解けたターンに、フロストボルト(3+2+2)点×2で14点+ファイアボール(6+2+2)で10点+魔力の矢(3+2+2)×2で14点の合計10マナで38点OTKできる。シャーマンの場合でも、ライトニングボルト(3+2+2)×2で14点、溶岩爆発(5+2+2)×2で18点+凍気の衝撃(1+2+2)×2で10点のの10マナで合計42点出せる計算になる(合ってる?)。完璧にはここまでいかなくても、場面場面でかなりのバーストダメージを出せるだろう。現状エレメンタルとシナジーがあるメージの方が良く使われるだろう。シャマはロマン。問題はここまでのお膳立てをアグロ系デッキが流行っている中で完成させれるのか?ということ。総合すると☆3くらいだが、期待を込めて☆4
千鍵守護者アイボリー ☆4
書いてあることは強いが、特にローグで魔法活性のイメージが湧かないし、とりあえず出しておけば良いジャンディスには劣ると考える。コントロール系のメイジで使われるか。☆3でも良いくらい。
ニトロブースト毒 ☆5
今回の拡張で一番強い。変妖も簡単。レンチカリバーや剣食い男入りのウォリアー、隠れ身ローグにすんなり入る。隠れ身ローグで2ターン目に日陰草の非行生徒からの動きも強いね
バリケード ☆3
聖典やピュアパラには入らない。普通のウォリアーなら剣食い男の方が良い。どちらかというとビッグデッキに入る。ビッグデッキはウォリアーもパラディンもそこそこ強いが今までの経験上大流行まではいかないだろう。
ラリー! ☆3
パラディンでもプリーストでも1~3コスミニオンは使うので、入る可能性はある。ただし、パラディンは今でもデッキが完成されているので枠は無いだろう。もしかしたら、ホーガンロボや盾情可憐な女騎士を復活させていく早めのデッキも組まれるかもしれないが。ただ、主流はプリーストでナマズニの血紡ぎ師やセセックのヴェールウィーヴァーを復活させる方が主流になるだろう。プリーストで傷ついたシリーズのミニオン復活はあるか?(ヾノ・∀・`)ナイナイ。
ヒステリー ☆2
集団ではないヒステリー。期待できるほど除去できるとは思えないし安定しない。それなら素直に密言死や空を覆う暗黒を使った方が良いと思う。
幸運の魂の溜め込み屋 ☆4
デモハンではもうそこまで欠片シナジーは要らないかな。ドローも十分だろうし。ウォーロックでとにかくカードを引きたいチケッタス入りウォーロックで使われると予想。自分はクトゥーンウォロで使う予定。
デーモンハンター
イリダン党の予習 ☆3
デモハンって、すでにデッキが完成されているので、プールが狭いとはいえランダム性がある発見カードは合わない。ドローが欲しいOTKデモハンでは採用の余地があるだろう。
フェルセイバー ☆4
デモハンは毎ターンヒロパ使うことは苦ではないので、単純にスタッツで押していける。
ドルイド
ドリーミング・ドレイク ☆4
ピエロドルイドや守護獣ドルイドで序盤の守りに使われるだろう。ただし、だからといってピエロドルイドがトップメタになるとは思えない。
草攻凶花 ☆2
装甲強化のもじりか。トレントドルイド、トークンドルイドが来るかどうかは非常に悩ましい。というか、なんで今まで流行っていないのか良くわかってない。とにかく既存のデッキに入らないのは確か。グローフライの群れと一緒に使う手もないわけではないが。
ハンター
ポーラ・ヴォレイ ☆2
今のハンターって、ハイランダーでもアグロでも相手の小粒ミニオン除去したい需要はないだろう。爆発の罠で十分でしょう。スレイト先生とのコラボは強いけど、やっぱり除去が強いハンターがいたとして、勝てるデッキとは思えない。
鞍職人 ☆1
去年も同じころに同じような効果のチョップショップコプターが出たけど、使わなかったでしょ。しかも中立含めて何がでるかわからないんだから。シルバーバックの長が出たらどうするの。後、悪の大手先アークなんてのもいたね。高性能1コストを延々と量産するミニオンですら使われなかったよね。
メイジ
氷河のレーサー ☆4
これの挙動が分かってなくて、魔法活性発動用の呪文で凍らせても発動するのだろうか?その前提なら強い。コントロールならフロストノヴァが除去になるし、ブリザードが強力になるのも良い。テンポメイジでもフロストボルトを絡めて顔面にバーストダメージを与えられる。もし発動しないとなると、コントロール系で使わなくなるので☆は落ちる。
マナビスケットの創造 ☆5
暇なターンにヒロパの代わりに使っておいて、マナを次ターン以降に繰り越すということだろう。使い勝手が良く、どのデッキにも入るのではないだろうか。
パラディン
封印されし星界馬 ☆2
5ターン目に変妖後の縁日とシナジーさせるとか考えると強いように見えるけど、アルーラを押しのけて既存のデッキに入れるかどうかというと微妙。付与する対象は新兵が主になりそうだが、ロスラクシオンも使わなかったということは、新兵に聖なる盾をつけても強くないということ。これもピュアがいなくなる来シーズンに期待。
聖典ならコスト削減できるから流石に強い。ただ2枚は入らない。既存のパラディンはデッキが完成されているからだ。ナールの真槌と取り合いになるだろう。こういうのを☆5にするのは、前回ユレールで失敗しているからリスクがあるが、他に圧倒的に使われそうなのもないので、今回は大丈夫と信じたい。
プリースト
光の馬 ☆1
テンポプリやコンボプリは流行らない。回復の輪を使おうものなら、相手のミニオンまで体力+2されるし。
暗黒審問官ザネシュ ☆2
これが中立にいたら☆5だったろうに。プリーストは確かに変妖カードが多いが、そもそも洞察にコスト削減効果があるので、それで十分じゃないかとなるし、ヤシャラージュで再利用したいカードも無い。
ローグ
こんなバナナ! ☆3
これはすごいメタカードが来た。爆弾ウォリや進化シャマといったサーチ系や、クトゥーン採用デッキに刺さる。のだが、対アグロには全然意味がないと思われ、他の秘策との兼ね合いを考えるとそこまでの採用率にはならないと予想。
ときめきインチ騎手 ☆4
強い。秘策ローグやガラクローグ、ハイランダーローグが復権するだろう。ミラクルローグでは使わないので、☆5とまではいかない。
シャーマン
土砂崩れ ☆3
微妙。オーバーロードするシャーマンって今はアグロ系が多いから除去呪文は使われない気もするが、導きとシナジーあるしな。
霧纏いて入るもの ☆2
令和のボーンメアやで!ということだが、シャーマンって、今は単体のミニオン主体のミッドレンジ系のデッキが無いと思う。自分だったら、クエストシャーマンにしてイノシシを走らせるけど。こういうのがパラディンでいたら強いよな。
ウォーロック
バックファイア ☆5
ズーでグルダンの手の代わりになるし、自傷シナジーもある。コントロールでもとにかくカードを引きたければ採用する。どちらでも使われるから採用率は高いだろう。タップよりもよっぽどましだしね。ただ、今でも入場無料があるから、ドローソースとしてこれ以上は要らんかもしれんな。
錆鉄の使者ラストウィックス ☆5
コントロールなら絶対採用する。転生ミニオンがコントロールと相性が良いし、カードを引く性能が高いウォーロックなら、転生ミニオンも引きやすいだろう。どうもプロモビデオを見ると、何が混ざったかわからないように見えるのだが、そうだったら困るな。悪魔だからフェル学でコピーできるし、転生カレンザードなら復活もする、と他カードとのシナジーも良い。ズーでももしかしたら採用されるかも。
ウォリアー
トゲトゲの車輪 ☆1
他の有用な武器サーチの邪魔になるから使わない。性能は悪くないので、レンチカリバーやツーデンランスが落ちる来シーズに期待。
甲鉄 ☆1
無理やりヒロパで装甲を持っても、5マナ4/6装甲2で悪くない。ただ、剣食い男と競合するのと、挑発が無いのが痛い。挑発か急襲が欲しかった。雄叫びだから、ンゾスで復活させても弱いのというのもマイナス。
中立
鎧売り ☆3
これは非常に悩む。装甲4は大きくないし、アグロでは使わないだろうから最初は☆1かと思ったが、即効性のある超うざい調剤士のリメイクと考えれば使える。ウォリアーで装甲シナジーを使うことも考えられる。クエストシャーマンでも使えるな。ただコントロールでも枠を消費してまで使うかなーというのが正直な印象。初登校の日から出てきたらウザイ。
カニライダー ☆1
まぁ使わないよ。他のカードとのシナジーが薄い。ハンドバフくらいだろう。3マナにしてスタッツを2/4にした方がまだ使えたと思う。
監死者 ☆1
昔いたマインドブレーカーに似てる。ラトルゴア対策なら沈黙かサイラスの方が良いでしょう。聖典パラのメタにはなる。後は3匹がキル対策とかかな。もっと、トップデッキが断末魔シナジーだらけでもない限り、今の環境ではそこまでして採用しませんよ。断末魔ハンター対策は不要。
ムーンファング ☆3
どちらかというとハンターかデモハンのアグロ系で採用可能性ありと見ている。1ターン以上生き残って相手の顔面を殴るか、相手ミニオンを何体も引き受けるか、どちらの動きもできるだろう。採用率と関係ないけど、ジャンディスから出てほしいカードトップ級だね。→ドルイドで守護獣から出したり、鉄の樹皮で挑発つけるのもあるな。
暴走ブラックウィング ☆1
イセラから出てくる対象としてはベストだが、構築で最初からは入れないだろう。ビッグデッキに入れるにしても、疫病始祖ドレイクの方が良い。ドラゴン発見先としては採用の余地がある。
総評
①ヒステリーとイリダン党の予習は使われるか?
今回の拡張はあまり賛否が分かれるカードは無い。ただ、ヒステリーは、筆者は低評価だが、他に事前評価している人は割合高めの評価をしている場合が多い。相手盤面のミニオンスタッツに依存するカードだから、自分がコントロールし辛くて使い勝手が悪いようには思うのだが。
また、イリダン党の予習も、「発見のプールが狭く、狙ったカードが入手しやすい」「発見時に手札の端に来るので異端を発動させやすい」という理由で高評価の人が多かい印象だった。筆者としては、デモハンは臨機応変というよりも勝利に向けて機械的に必要カードをデッキから引いてくるキャラと考えているので、「デッキから発見」ならともかく、ランダム性のあるカードは相性が悪いと考えている。これら2つのカード結果がどうなるか楽しみだ。
②来期に期待したいカードが多く、総合的に採用率上位のカードは少ない印象
すでにカードプールが広い中で、他の拡張と合わせても採用率上位に食い込みそうなカードは少ないという印象(ツアーガイドや図太い徒弟のような)。カードパワー自体は高いと思うので、来シーズンに輝くカードが結構あるのではないだろうか。
③もっと前もって発表してほしい
全カードをリリースの2日前に公開って、期間が短すぎる。突貫で評価せざるを得なかった。少なくとも1週間前には公開して、あれやこれやコミュニティで予想しあうのが良いのではないだろうか?実況者の人たちも困ったんじゃないかな。プロモーションとしても利点が無いと思った。