WAWON’s blog

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【ハーススートン】アルタラックの戦いは開戦当初から勝負がついていたことを数学的に証明する

 

 

 

はじめに

 

ハースストーン最新拡張「烈戦のアルタラック」のイベントとして、プレイヤーがアライアンス陣営とホード陣営に分かれて戦功ポイントを競うというのがありました。1対戦に参加するだけで10ポイント、敵陣営に勝てば40ポイント、同陣営のプレイヤーとも勝負でき、そこで勝てば20ポイント獲得し、陣営の総獲得ポイントを競います。結果は下記リンクの通り、アライアンスが勝利しました。

 

アルタラックの谷の戦いを振り返ろう - ハースストーン (playhearthstone.com)

 

で、この戦い、開戦当初から勝負は決まってたんですね。というのは、記事にあるように、参加者比率がアライアンス57%対ホード43%だったためです。これは実は意外で、アライアンスを選択すると「ヴァンダル・ストームパイク」、ホードを選択すると「ドレクサー」が貰えるますが、「ドレクサー」の方が使いやすそうに思いませんか?確かにヴァンダルの方が効果が大きいですが、ヴァンダルはビッグデッキ向けで比較的プレイが難しくてデッキも高価になると思うのです。

 

ヴァンダル・ストームパイクドレクサー

まぁ、それがなぜかは置いておいて、各陣営の参加者の実力に差が無いとすれば、最初の陣営の参加人数が多い方が圧倒的に有利なわけです。記事によればホード側の方は当初のプレイ回数が多く、またイベントを通じて戦功ポイントは多かったそうで、参加比率よりは盛り返しましたが、結局戦功ポイントの比率は55:45でした。

でも、この戦功ポイントがイベントを通じてホードの方が多いのは当然といえば当然で、なぜなら、敵陣営に勝利した方が同陣営より多く戦功を獲得できるのですから、同陣営とあたりやすいアライアンスの方が1試合あたりの戦功ポイントが少なくなります。一方、総参加人数が多いのですから、対戦あたりの獲得ポイントが少なくても総獲得ポイントはアライアンスが多くなります。

といったことを頭で考えても、こういうのは数式で簡単に証明できるだろうと思って、30分ばかり考えたので、これから数式で証明しようと思います。時期的に大学受験で共通テストもありましたし、丁度良いですね。

 

証明

高校以来数学はやっていないので数式にしてる英字が変かもしれませんし、色々粗があるかもしれませんが、ご容赦下さい。

 

アライアンスへの参加人数をA、ホードへの参加人数をBとします。A,Bとも正の整数で、かつA>Bとします。つまり、Aは2以上、Bは1以上の正の整数です。また、各プレイヤーは等しい確率(=対戦回数も同じ)で他プレイヤーと対戦し、それぞれ勝率は5割とします。

例えば、Aの参加者の一人であるA1はA-A1のアライアンス陣営と戦い、Bのホード陣営と戦います。同陣営のアライアンスと戦った場合、1試合あたり戦功ポイント20×勝率5割=期待値10ポイント、敵陣営のホードと戦った場合、40×勝率5割=期待値20ポイントです。よって、A1が全ての敵と1回ずつ戦った場合の戦功ポイントの期待値は

「10×(A-A1)+20×B」となります。A1と特定のプレイヤー一人にしましたが、それは他のプレイヤーと違いは無いので、単なる1人です。その場合のA全体の総戦功ポイントは「A×(10×(A-1)+20×B)」となります。一方、Bも同様に「B×(10×(B-1)+20×A)」の総戦功ポイントとなります。本当はこれに何回ずつ戦うかを掛けますが、単純化して1回ずつとします。

 

二つの式を引き算すると

A×(10×(A-1)+20×B)-B×(10×(B-1)+20×A)

=10A^2-A+20AB-10B^2+B-20AB

=10(A^2-B^2)-(A-B)

=10(A-B)×(A+B)-(A-B)

(A-B)×(10(A+B)-1)

このとき、A-B>0、A+B≥3より、(A-B)×(10(A+B)-1)>0が常に成り立ちますので、アライアンスの総戦功ポイントはホードのそれを常に上回ります(QED)。

つまり、ハースストーンの記事で、いかにも接戦だったように長々と書いてありますが、最初の陣営の率で大きな差があった時点でほぼ勝負あったということです。

 

例えば、アライアンスが2人、ホードが1人の場合、アライアンスの総戦功ポイントは60、ホードは40です。また、アライアンスが100人、ホードが90人なら、それぞれの総戦功ポイントは279千と260.1千ポイントとなります。

 

なんか、こういうの大学入試試験問題に出るような気がしません?

 

次に、第2問として、両陣営の戦功ポイントが等しくなる場合、人数比と勝率がどのような関係になるのかを数式化しようとも思いましたが、そこは時間かければできそうな気もしましたが、諦めました。そこが文系の限界ということで許してください。