WAWON’s blog

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今年(2020年)の思い出① 落語の思い出

 

 今年の振り返りを何個かしようと思って、今年から落語の寄席に行き始めたから、その話を書こうかと思ったら、昔からの思い出話になったので、今回はそのようにします。第二弾は今年見た映画の話にしようと思う。第三弾はハースストーンで、第四弾が書く気があれば、その他かな。来年にかかるかもしれない。

 

 

(以下、落語家はすべて敬称略にします)

 今年はコロナで外部環境は大分変わったけど、昨年に引っ越したのに比べると、意外と心情的には安定していた。新しい仕事にも慣れたし、在宅ワークのおかげで、散歩や食事等で住まいの周辺を散策する機会が増えたが、自分の行動範囲が逆に増えて、それが精神的にも安心感を増してくれた感じがする。

 心情的に安定していたということは、一方で何か新しいことを求めるものであり、落語の寄席や落語会に行きだしたのも今年からだった。

 

 落語自体は、昔から触れる機会はあった笑点だけでなく、NHK日本の話芸を見たりもしたし、子供時代に児童書の笑話集や怪談話集が好きで読んでいたけど、後々それが落語の演目だったことを知って「へぇ」と思ったりしたものだった。落語を意識しだしたのは、高校時代くらいだったか、NHKのBSか地上波だったかで、立川志の輔と当時の林家こぶ平(今の林家正蔵)の2人の番組で、二人が同じ小話をしたのだが、志の輔は非常に面白かったのに比べて、こぶ平は全然面白くなく、同じ内容でも落語家の力量でこんなにも違うのかと感心したことだった。なお、言っておくが、番組内でもこぶ平は面白くないといわれていたし、こぶ平時代の落語は全然面白くないことで有名だったようだ。

 

 大学時代になって、暇だったとき、そのことを思い出して、立川志の輔の落語をCDで聞き始めたのが、真面目に落語を聞き出した最初のころだったと思う。

 

 ただ、大学時代含めて以前に東京に住む機会があったときは、どうしても寄席の敷居が高そうなのと、公演時間が3~4時間と長いこと、こぶ平でなくとも、全部の落語家が自分に合うわけではないと思っていたので、寄席にまでは行かなくてもいいかと思っていた志の輔の落語会は値段が高いし、席がすぐ埋まってしまって、思い立った時には行けなかった)。

 

 初めて生で落語を聞いたのは、九州にいたころに行った博多天神落語祭りだった。小さいころに生で聞いたことがあるかもしれないが、自分でお金を出して自分の意志で言ったのはそれが初めてだった。これは規模が大きいもので、東西の落語家が大勢集まって、博多・天神周辺の各ホールで2時間程度の落語会を何日間にもわたって行うというイベントで、当時は働いていたから、1回5千円のチケットを苦とせず、空いている会を2つほど見に行った。記憶を頼りに当該ホームページがあったので、過去の演目を見たら、2011年に見たものだった。その時三遊亭好楽の「紙屑屋」を見て、この人の落語面白いなぁと思ったものだった。ただ、独演会ではないので、どうしても落語家によって、自分にとって面白いと感じなかったのは確かで、その後東京で寄席を見ることはしばらくなかった。とはいっても、大阪にいたときには、天神天満繁盛亭に1回だけ行ったことがある。ただ、行った記憶しかないので、自分には合わなかったのだろう。

 

 時は過ぎて2020年、知り合いのつてで、真打昇進が内定していた落語家の落語会に誘われて久しぶりに生の落語を聞いた。襲名披露公演が3月からあるのでということで、どうせならそれも行ってみようかと思い立ったが、生憎のコロナのせいで3月下旬には在宅ワークとなり、結局行かずじまいとなった。また、5月まで外出禁止の中、どこも行く所が無いのでyoutubeで暇をつぶすことになる。馴染みのチェンネルを見ても時間が余るので、こういう時の暇つぶしは落語だろうと、落語動画を探ると、当時寄席が閉鎖されていたことから、複数の落語家達がオンライン配信をしていた。その中でも春風亭一之輔チャンネルは、本来は寄席でやるはずだった落語を計20本上げていたのに加え、寄席入門講座もやってくれていて、非常に充実していた。落語自体も、型にはまっておらず現代的で面白かった。で、外出禁止が解けて、襲名披露公演も8月にやり直しだというので、これを機会にいっちょ行ってみるかというので、お盆の時期に浅草演芸ホールに行ったのが東京で初の寄席だった。こうなると、民営の寄席4席は行っておこうと思って、鈴本演芸場新宿末廣亭池袋演芸場の残り3つを回っていた。その中には春風亭一之輔がトリを務めるものも含まれている。その時に風亭一之輔がやった演目はオンライン配信しているなかの1つだったが、なんというか生で聞くとその場の空気感と一体となるのが、より一層笑えるもので、それ以降も寄席や落語会に行くようになった

 

 そして10月には、立川志の輔の独演会を初めて見ることができた赤坂ACTシアターで行われた会で、独演会があることを知ったのが公演直前で、もう空いてないかなと思いながら予約サイトに行ったら、新型コロナのせいか、チケットが取れたのは幸運だった。その時の演目は、第一部が仮名手本忠臣蔵の紹介、第二部が中村仲蔵だった。落語は1本だけだし、笑いのある話ではなかったが、あまりの迫力と言葉の巧みさに最後は涙を流してしまうほど感動した。それ以降、次々と落語会や寄席に行くようになった。

 

 12月も5回、寄席や落語会に行った。30日も紀伊国屋寄席に行ってしまった。落語を聞き始めてすごいなぁと思ったのは、立川志の輔は当然として、柳家さん喬古今亭文菊だ。三人の共通点は、んてことない登場人物のやり取りが落語家の会話ではなくて、その登場人物そのものに感じられて、だからぐっと引き込まれるものがある。きっと他にもそういう落語家はいるに違いないと思うので、これからもそういう落語家を見つけていきたい

 

 ただこのご時世、寄席や落語会に行くのは勇気がいる。寄席や会によっては定員を50%に制限している所もあるが、そうでなくて満員まで入れる所もあるし、老人は比較的多いし、マスクをしているとはいえ笑い声できっと飛沫は飛びやすいだろうし。落語家達はそれも笑いにしているが、