WAWON’s blog

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フォースポークンを10時間プレイした感想

この記事ではスクウェア・エニックスが発売した「フォースポークン」の感想を書こうと思う。AAAタイトルをうたっておいて大爆死したタイトルである。筆者はそれなりに期待していて、割引になったら買おうかなと思っていたが、この度30%オフになったので購入してプレイしてみた。

 

 

 

以前、プレイしていないのに感想ブログ書いたので、本当に買ってプレイしてみての感想になります。

 

 

事前の印象

プレイ前の事前の印象ではカプコンの「ドラゴンズドグマ」に近いのかな?と思った。「ドラゴンズドグマ」はオープンワールドを名乗るには結構狭いマップと短いストーリーで周回前提だった。その代わりアクションは流石のカプコン産で、モンハンまでとはいかないものの各種武器によるアクション性が高く、非常に楽しめた。ただしストーリーはこれもカプコン産特有の、中二病かつ、舞台を優先してそのためにストーリーを作っているため、非常にちぐはぐなものとなっていた。今作も同じで、巷のレビューでは、「メインストーリーが短い」「アクションは良いが、オープンワールドとしてはスカスカ」という前評判を聞いていたので、ドラゴンズドグマに近いかな、と思ったのだ。だが実際は違った。

 

プレイした後の感想

正直ハマれなかった。何だろうなぁ?買う前は面白そうだったのになぁ。

 

ストーリーについて

 まず、メインストーリーは確実に短い。メインストーリーだけなら10時間でクリアできる。このゲームの筋書きは、異世界のアーシアに来た主人公が、成り行きとは言え4人のタンタと呼ばれるボスを倒すことが目的だ。ということはだ、メインミッションは「次はこのタンタを倒せ」というのが4回続いて、最後にラスボスと見るのが普通だろう。ところがだ。最初のタンタサイラは、最初から彼女を倒す目的のミッションだった。ところがだ。2番目のタンタプラーヴは、目的ではなく、青い樹木の樹液を取りに行ったら、なぜかタンタプラーヴの居城の近くにいて、なぜか捕まってなぜか彼女倒す羽目になるのだ。いやいやいや、まずは樹液を取りに行くミッションをクリアしてから、プラーヴ倒しに行こうよ。その後のタンタオーラスなんてあちらからお出ましするし、なんとボス戦すらない(力の使い過ぎでオーラスは死んでしまう)。え~!という間にラスボスが登場、最後のタンタシンタなんぞ味方だし。この怒涛の展開はあっという間で、「ストーリーをある程度クリアしたらサブクエやろう」と思っているといつの間にかエンディングまで行っているという唖然とする速さである。

 

エストやアクティビティについて

 そういう意味では、サブクエへの導線も非常に悪い。ストーリーの進行で受注できなくなるサブクエが出てくるし、最初のサブクエが単に町を移動するとかで、さっぱり面白くないので、次をやろうという意欲をそいでしまう。そもそもこのゲームはタンタを倒していかないと魔法の種類が増えないので、必然的に「魔法を増やしてからサブクエしよう」という意識になる。なのにそのサブクエが途中で無くなるし、やる気も起きないという。

こんな感じで10時間が過ぎるので、後やることといえば、オープンワールドに散らばったアクティビティをクリアすることだ。それは迷宮だったりパズルだったり、敵を殲滅することだったり防衛戦だったりする。それなりに種類はあるのだが、これも意欲が湧かない。というのは第一にストーリーが全く無く、その場についたらそのアクティビティをするだけだからだ。第二に、報酬がショボイ。ショボイというのは、報酬を入手してもイマイチ効果が分からない意味でだ。第三に単調である。迷宮は大体同じ構造だし、元も子もないが結局戦闘しかないので、ストーリーが無い分すぐに飽きる。10時間のうちにだって二けた以上のアクティビティはやったが、これ以上続ける意欲が湧かなかった。

 このゲームに似ているのは、UBIから発売された「イモータルズフィニクスライジング」だ。このゲームも、住人が誰もいないオープンワールドがあって、各エリアのボスを倒すと自分の能力が増えて、サブクエは本拠地でしか受注できなくて、各地にストーリー不在のアクティビティがある。このゲームの評価としては、悪くは無いがやはり殺風景すぎるということだ。「フォースポークン」も全く同じで、いくら冒険しても全く出会いが無いし、ストーリの深みも出てこないし、この世界を好きになる要素が全く無いのだ。

 

wawon.hateblo.jp

 

戦闘システムについて

 このゲームのキモである「魔法パルクール」だが、まずフィールドの移動という点では、実は目新しさを感じない。疾走やグラップリング、水上移動などは既存のオープンワールドゲームでもありそうなものだし、かえって滑空が無いのが不便に感じる。次に戦闘面だが、確かにスタイリッシュではあるし、魔法によっては近接・遠距離の区別超必殺のような溜め技もあるので、バラエティには事欠かない。本当にこのゲームは、この魔法パルクールによるアクションを如何に自分の好きなようにできるかにかかっている。なのに、それをフルで活かせるのは本編クリア後だというのは本当に疑問だ。そして私はプレイする気が無くなっているのだから。

不満なのはもう一つ、成長システムだ。各魔法は属性ごとに覚えたりパワーアップさせていくのだが、まず、覚える魔法が使えるのか使えないのか説明だけだと良く分からないということだ。次に、各魔法はパワーアップできるのだが、どうやったらパワーアップした魔法を使えるのか説明が薄いので、パワーアップした実感も薄いのだ。更に言うと、やはりストーリーのボリュームと魔法のボリュームが不釣り合い過ぎる。低難易度でストーリーをクリアするだけなら、ひたすら初期魔法の石つぶてをペチペチやっていてもクリアできる。

 

最後に

 人によっては「10時間かそこらしかプレイしていないのに御託を並べるな!」と思うかもしれないが、それ以前に10時間のプレイでそれ以上プレイする気を起こさせない方もどうかと思う。少し繰り返しになるが、要約すると、このゲームに向いているのは、ストーリークリア後に、ひたすらレベルを上げて「魔法パルクール」で魔物を倒すのが楽しい、という人だと思う。筆者はそうではなかった。